1998 Fiscal Year Annual Research Report
水〜土連成有限変形計算を用いた純3次元条件下にある飽和粘土の変形・破壊挙動の解明
Project/Area Number |
10750375
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野田 利弘 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80262872)
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Keywords | 水〜土連成 / 3次元 / 過圧密土 / 大変形 / 制約条件 / 掘削 / 時間依存性挙動 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本年度の第1目標である、平面ひずみ/軸対称水〜土連成解析用プログラムを3次元解析用への拡張は、まだ計算時間の問題を克服しなけれならないものの、完了した。 目標の第2は、実験と計算を通して、純3次元状態下での角柱供試体の分岐挙動を調べることであった。このため、純3次元状態で端面拘束無しの角柱3軸供試体側面に幾何的初期不整を入れて、それが誘発する分岐モード(破壊形状)と供試体に与える荷重の載荷速度効果の関係について調べた。その結果、載荷が速い場合はほとんど1次の分岐モードで、遅い場合は決まって2次モードで変形(対称性喪失)してゆき、この計算結果が(平面ひずみ計算と同様)、それぞれ実験で観察される「くの字型」と「袈裟懸け状」で破壊してゆく様子とうまく対応していることが明らかになった。また、幾何的初期不整の大きさの影響を数値的に調べたところ、平面ひずみ計算で得られる軸差応力(「強度」)の載荷速度効果よりも、顕著なことも分かった。また、平面ひずみ条件では得られない「ねじれ」の計算も可能となった。さらに実験で得られるようなせん断面周辺の「雁行モード」生成等のシミュレートには、有限要素数と計算時間の制約の克服が必要なことも分かった。 また、この3次元解析を、過圧密地盤の掘削問題とその変形抑止の計算にも適用した。地盤を長方形型に掘削すると、長辺側で「お椀型」で変形してゆく様子がシミュレートでき、3次元効果が現れた。また、変形抑止に用いる補強土・土止めの計算にはその役割を有限要素の節点間の変形拘束として表した。平面ひずみ計算ではジオテキスタイルのような面材としてしか補強効果を表せなかったが、鉄筋のような線材としての補強効果の検討も可能となった。
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Research Products
(2 results)