1998 Fiscal Year Annual Research Report
地域分析における逆解析-不適切逆問題に対する適切化手法の適用可能性-
Project/Area Number |
10750399
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堤 盛人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70292886)
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Keywords | 地域分析 / 逆解析 / 適切化 / パラメータ推定 |
Research Abstract |
(1) 対象とする地域モデルの選定と、逆解析としての整理 地域分析を目的としたモデルには対象や分析目的に応じて多種多様なものがあるため、これらをいくつかのタイプに分類し、それぞれのタイプにおける代表的モデルを選定するための既存研究のレビューを行った。そのうえで、逆解析という観点から代表的モデルの基本的考え方並びにその特徴について考察している。なお、モデル選定の作業については来年度も引き続き行う予定である。 (2) 地域を対象とした逆解析における不適切性と適切化手法の整理 (1) でのレビューに基づき、どのような場合に不適切性が生じやすいかを考察するととともに、それらに対してこれまで用いられてきた適切化手法について整理を試みた。本年度は、特に多重共線性と誤差項の分散不均一・空間的自己相関について、その適切化手法に関する既存研究を整理した。本研究を開始するための準備段階において、多重共線性に対する適切化手法である主成分回帰法とリッジ回帰法について、その相互関係を他の工学分野における既存研究との観点から体系的に整理しているが、本年度は誤差項の分散不均一・空間的自己相関が生じている際の適切化手法について整理を試み、特に空間概念に起因した適切化手法の独自性について考察した。 (3) 研究成果の中間発表準備 (1),(2)において、整理された結果を中間段階としてまとめ、学会・研究会等の場において発表を行なうための準備を行った。 (4) 実証のための地域選定ならびにデータの収集・加工 次年度の実証に必要となるデータの入手を行なうために、実証の対象とするモデルに即した地域や不足するデータ等についての調査を行った。データの収集・加工については現在行っているところである。
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[Publications] M.Tsutsumi,E.Shimizu and H.Ide: "On Regularization Methods for Regression Analysis in the Presence of Spatially Correlated Errors:Application to Hedonic Regression of Land Price" Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies. Vol.3(投稿中). (1999)
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[Publications] M.Tsutsumi,and E.Shimizu: "Statistical Problems in Spatial Modeling" Proceedings of 1999 NIES Workshop on Information Bases and Modeling of Land Use/Cover Changes in East Asia. (投稿中). (1999)