1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750435
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
岡 泰資 横浜国立大学, 工学部, 助手 (10240764)
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Keywords | トンネル火災 / 火災傾斜 / 遡上熱気流 / 遡上阻止風速 / 無次元発熱速度 / フルード数 |
Research Abstract |
今年度は,遡上阻止限界風速と発熱速度の関係,および遡上した熱気流の温度減衰性状に注目した実験を行った。なお使用した実験模型は昨年度と同様に,断面形状が馬蹄形(最大幅274mm,床面からアーチ頂点までの高さ244mm)および矩形(300(W)×300(H))の2種類で,全長は最大で10mである。また模擬火源として,プロパンを燃料とした一辺100mmの正方バーナーを模型中央に設置した。 遡上阻止限界風速と発熱速度の関係は次のようにして求めた。換気流と熱気流それぞれが持つ運動量が均衡する位置で遡上が停止すると考え,さらに遡上した熱気流先端近傍の温度が天井近傍最高温度に比例すると仮定した上で導出した速度および上昇温度に対する関係式を変形することにより,遡上阻止限界風速と発熱速度の関係式を導いた。実測値との比較から,実験定数を決定した。 また,遡上した熱気流の温度減衰については,実験結果からその遡上位置に係わらず,遡上距離と温度減衰には一定の関係が成り立っていることが明らかとなった。さらに遡上熱気流の温度減哀は大きく3領域,つまり火源極近傍領域(I領域),一律に温度減衰する領域(II領域)および換気流の影響を受け大きな温度減衰が生じる領域(III領域)に分割でき,しかも発熱速度が異なった条件でも同じ性状を示した。
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