1998 Fiscal Year Annual Research Report
GISによる高分解能衛生画像データを用いた都市の建物配置に関する分析
Project/Area Number |
10750447
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
郷田 桃代 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50242128)
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Keywords | GIS / 高分解能衛生画像データ / 建物配置 / 空隙 / 地理情報システム / 都市空間 |
Research Abstract |
本年度の初めに入手する予定であった「高分解能衛生画像データ」の提供が遅れたため、具体的なデータベースの作成は次年度に行うことし、本年度は、このデータが得られることを想定した上で、データの解析方法に関する検討を行った。 1. データベース作成についての想定 1) 「高分解能衛星画像データ」の具体的な特性については入手後でなければ把握できないが、約1m程度の解像度が確保されることを想定し、このレベルで建物の形状や配置が把握できると考え、建物3次元形状を表す画像データのサンプルを作成した。本研究室では、画像データを用いた都市空間の分析に実績があり、画像処理の基本的なツールは、これらを改良して利用した。 2) 既存の分析指標の計測: 画像データのサンプルを用いて、建蔽率や容積率といった既存の量的な指標の計測を行った。これにより「高分解能衛星画像データ」の入手後に、建蔽率や容積率、棟数密度など、建物に関する量的な情報が自動的に得られるはずである。 2. データの解析手法に関する検討 作成されたデータベースを用いて、建物の配置あるいは空隙の形態を分析する手法を検討した。 1) 空隙の定量的把握に使用された分析手法を、適当な形に改良して新たな分析手法とした。 2) 今後作成されるデータは、これまでのデータと異なる可能性があり、新たなデータの特性に適合した手法も必要である。解像度1.0mの画像データであることを考えて、ややマクロなスケールで捉え直し、「おおまかな建物の配置」の分析手法について検討を行った。 3. 手法の適用 サンプルの画像データに対し、手法を実験的に適用し分析を行った。分析の対象地としては、GISデータベースなどが整備された東京を選定した。
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[Publications] 郷田桃代: "建物に対する方位を考慮した空隙の形態的特性に関する研究-東京の既成市街地における比較分布を通して-" 日本都市計画学会大会学術研究論文集. No.33. 49-54 (1998)
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[Publications] 郷田桃代・藤井明・曲渕英邦・伊藤香織: "都市空間の空隙に関する形態学的研究 その9 建物影響の異方性に基づく分析" 日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1. 427-428 (1998)
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[Publications] 伊藤香織・曲渕英邦・郷田桃代: "テナントの持続と交替に見る都市空間の変容 その3 指数型モデルによる検討" 日本建築学会大会学術講演梗概集. F-1. 425-426 (1998)
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[Publications] 郷田桃代: "都市の外部空間を定量的に記述する方法について-都市空間の空隙に関する形態学的研究より-" 日本建築学会建築計画委員会空間研究小委員会 第41回研究会資料. (1999)