1998 Fiscal Year Annual Research Report
異材接合界面き裂の定量的非破壊検査システムの開発および界面破壊機構の解明
Project/Area Number |
10750535
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
小田 和広 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 助教授 (50280459)
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Keywords | 異種接合材 / 界面き裂 / 破壊力学 / 逆解析的処理 |
Research Abstract |
本研究は,異種材料接合材料に存在するき裂等の欠陥を,計算機を援用した逆解析的処理を行うことにより定量的に検出するシステムを開発し,界面よりき裂が発生し破壊に至る挙動を観察するとともに,その破壊機構を解明することを目的としている.初年度である本年は,破壊力学的立場から,異種材料の界面近傍に斜めに存在する内部き裂と界面き裂の応力拡大係数の干渉効果についての解析を行った.体積力法の特異積分方程式で問題を定式化し,未知関数である体積力対密度を基本密度関数と多項式の積によって近似する数値解析法により問題を解析した.解析結果は,結城らの定義に基づく複素応力拡大係数で表現し,それを1個の界面き裂の応力拡大係数で無次元化した値で整理・検討した.これより,界面き裂と内部き裂の干渉効果は,内部き裂が軟らかい材料内に存在する場合に大きくなり,最も干渉効果の大きいき裂の配置は均質材の場合とほとんど同じであることが明らかとなった.したがって,破壊に対して危険な内部き裂の位置・寸法は均質材の解析結果より推定できるものと考えられる.また,異材界面に垂直な荷重だけではなく,界面に平行な荷重の影響についても考察した.その結果,界面に垂直な荷重と平行な荷重の両方が作用する場合,内部き裂の干渉により,界面き裂の応力拡大係数の最大値は垂直荷重のみが作用する場合よりも大きくなる.したがって,界面に対して平行な荷重が垂直な荷重と比較し無視できない程の大きさであるならば,その影響は内部き裂が存在するときの界面き裂の伝ぱ挙動に大きく影響を及ぼすものと考えられる.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 小田和広: "Analysis of Interaction between Interface Cracks and Internal Cracks using Singular Integral Equations of the Body Force Method" Demage and Fracture Mechanics. 33-42 (1998)
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[Publications] 小田和広: "特異積分方程式を用いた界面き裂と内部き裂の干渉効果の解析" 日本機械学会講演論文集. (発表予定). (1999)