1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10750588
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
指方 研二 石巻専修大学, 理工学部, 講師 (60261608)
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Keywords | 単結晶電極 / アドアトム / UPD / 吸着構造 / STM / メタノール酸化 |
Research Abstract |
1) 白金単結晶の基本的低指数面上でルテニウムの被覆率を0から1.0の間で制御してメタノールの酸化反応を検討した結果、ルテニウムの被覆率が0.6前後で最も大きな酸化電流が測定された。この結果はルテニウムアドアトムが基板上に均一に分散していることを示唆している。被毒による酸化電流の減少を未修飾電極と比較した結果、ルテニウムの導入によってPt(110)面の被毒が抑制されることが明らかになった。 2) 電解質に硫酸および過塩素酸溶液を用い、白金単結晶の基本的低指数面で銅原子のUPDを行った。硫酸溶液中ではPt(111)面とPt(110)面で銅の1原子層が形成されるのに対し、Pt(100)面では2段階で2原子層を形成した。これに対し、過塩素酸溶液中ではPt(110)面で銅の2原子層を形成することが明らかになった。また、塩素イオンを含む場合には、いずれの指数面も銅の単原子層を形成した。これらの結果は銅原子と電解質アニオンの共吸着によって形成される構造が、基板の原子配列およびアニオンの吸着力の違いによって異なるためであると考えられる。 3) 前年度に検討したPt(100)面上での吸着構造と比較するために、ヨウ素修飾Au(100)面上で検討を行った。ヨウ素はAu(100)面上で二回対称の(√<2>×√<2>)構造を形成する。この基板を、水溶性ポルフィリン(TMPyP)を含む過塩素酸水溶液に浸漬したところ、TMPyPが規則正しく配列した単分子膜が形成された。TMPyPは互いに90度で交差する分子列を形成したことから、TMPyPの吸着構造が、基板の原子配列に影響されることが示された。
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