1999 Fiscal Year Annual Research Report
小さなバンドギャップを有する強誘電液晶性導電性高分子の開発
Project/Area Number |
10750642
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
後藤 博正 筑波大学, 物質工学系, 助手 (40292528)
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Keywords | キノイド構造 / 液晶 / 強誘電性 / バンドギャップ / ピロール / イソチアナフテン / 共役系ポリマー / メチン基 |
Research Abstract |
π電子共役系ポリマーにキノイド構造を導入することにより、著しくバンドギャップが狭くなることが理論的に予言されている。本研究は、ピロールまたはイソチアナフテンをメチン基で連結し、この部位に強誘電液晶性置換基を導入したポリマーを合成し、その電気的および光学的特性を調べた。特にピロールを用いた系では、窒素部位にも強誘電液晶性置換基を導入した。ここで、重合後にメチン部位を形成させるため、末端にアルデヒド基を有する強誘電液晶性置換基を合成した。この化合物とピロールあるいはイソチアナフテンを酸触媒を用いて連鎖反応的に脱水縮重合させ、目的とするポリマーを合成した。合成したポリマーの評価は元素分析、IR,UV,NMR,GPC等の分光学的方法を用いて行った。NMRからはポリマーの主鎖のメチン部位が二重結合と単結合の繰り返しからなることが示唆され、GPCからは直線的構造を有することが明らかとなった。液晶性は偏光顕微鏡観察、DSCにより確認した。特に偏光顕微鏡観察において強誘電液晶相に特有な、すじ付き扇状構造が観察された。XRD測定においては強誘電液晶を示す温度範囲で側鎖の液晶性置換基が傾く様子が確認された。さらに、ソーヤータワー法により強誘電体に特徴的なヒステリシスループが観察された。また、このポリマーの誘電率、自発分極、電気伝導度などを評価した。以上を通して強誘電液晶性と電気伝導性をあわせもつポリマーの開発を行った。
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[Publications] Kazuo Akagi: "Side chain Liquid Crystalline Polyacetylene Derivative synthesis and properties"Journal of Photo polymer Science and Technology. 12. 269-274 (1999)
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[Publications] 戴小満: "光学活性な液晶基をもつ強誘電液晶性高分子:偏光顕微鏡下での光学模様"高分子論文集. 56. 797-806 (1999)
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[Publications] Hiromasa Goto: "Synthesis of Liquid Ctystalline Polyaniline Derivatives and Their Orientational Behaviors under Magnetic Force Field"Transactions of the Materials Research Society of Japan. 24・4. 567-570 (1999)
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[Publications] Hiromasa Goto: "Side-Chain Liquid Crystalline Polyacetylene Derivative-Synthesis chemical Doping,and Magnetically Forced Alignment"Transactions of the Materials Research Society of Japan. 24・3. 473-476 (1999)
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[Publications] 赤木和夫: "液晶性共役系高分子の合成と性質"高分子論文集. 56・4. 217-233 (1999)
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[Publications] Hiromasa Goto: "Synthesis and Properties of Thiophene-and Pyrrole-Based Liquid Crystalline small-Band gap conjugated Polymers"Synthetic Metals. 102. 1292 (1999)