1998 Fiscal Year Annual Research Report
構造-流体連成振動問題における造波滅衰に関する理論的研究
Project/Area Number |
10750661
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 茂弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60263216)
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Keywords | 浅水域 / 散逸エネルギ / 滅衰現象 / 滅衰マトリクス / 粘性 / 造波 / グリーン関数 / 固有関数 |
Research Abstract |
浅水域では非常に大きなエネルギが散逸し、流体による減衰現象はとうてい無視し得なくなることが知られている。そこで本研究では、流体の粘性による減衰マトリクスと従来からある造波減衰マトリクスとを用いて、これらによる散逸エネルギを理論的に計算してその効果の違いを明確に示し、浅水域における実際の現象を論理的に説明することを目的としている。本年度は主として造波減衰マトリクスの定式化について文献調査を行った。1970年代から有限水深における造波計算も活発に行われてきたが、1990年代に入ると、従来のグリーン関数計算法と固有関数展開による計算法とを使い分けて高効率・高精度に解を得る手法が開発されていることが判った。1993年の文献「Some Expressions of Pulsating Source Potentials in Shallow Water and Thier Effecient Algotrithms」では詳細な検討がくわえられており、その中のいくつかについて実際に計算を行ってみて、造波計算実現の感触を得た。今後は、現有プログラムに組み込んで、浅水域における実際の現象を論理的に説明することを目標として、種々の解析を行う予定である。
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