1999 Fiscal Year Annual Research Report
構造-流体連成振動問題における造波減衰と粘性減衰に関する理論的研究
Project/Area Number |
10750661
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 茂弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60263216)
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Keywords | 浅水域 / 散逸エネルギ / 減衰現象 / 減衰マトリクス / 粘性 / 造波 / グリーン関数 / 固有関数 |
Research Abstract |
浅水域では非常に大きなエネルギが散逸し、流体による減衰現象はとうてい無視し得なくなることが知られている。そこで本研究では、流体の粘性による減衰マトリクスと従来からある造波減衰マトリクスとを用いて、これらによる散逸エネルギを理論的に計算してその効果の違いを明確に示し、浅水域における実際の現象を論理的に説明することを目的としており、実船サイズの回転楕円形を題材としていくつかのシミュレーションを行って以下の知見を得た。 (1)浅水域における散逸エネルギについては、造波による成分と粘性による成分とは共に、深水域での散逸エネルギよりも格段に増える。 (2)船舶の弾性振動周波数帯では、最低次である2節振動の領域でさえも、散逸エネルギの源は流体の粘性による成分である。これは、浅水域と深水域との両方にあてはまる傾向がある。 (3)無限水深での造波による剛体上下付加質量係数はある周波数においてピークを持つが、有限水深でのそれは周波数の上昇と共に単調に現象を続けるようである。 (4)一方、造波による散逸エネルギは無限水深でも有限水深でも、ある周波数においてピークを持つようである。そして、そのピーク周波数は、船舶の最低次である2節振動の領域よりも低い。
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[Publications] 林茂弘、木曽孝、満島誠、鷹見賢司: "縮小付加質量マトリクスにおける回転ベクトルの影響に関する研究 (数値解析を援用した回転ベクトル推定法の利用)"日本造船学会論文集. vol.186. 413-419 (1999)
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[Publications] 船木俊彦、林茂弘、MUKHERJEE Sunil,和泉徳喜: "Fundamental Study on the Optimization Method for Vibration Level (Development of the Optimization Method for Vibration in a Superstructure)"Proceedings of the 9th (1999) International Offshore and Polar Engineering Conference (ISOPE-99). vol.4. 307-314 (1999)
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[Publications] 船木俊彦、林茂弘: "Fundamental Study on Damping Matrix by Fluid Viscosity for Vibration Analysis of Floating Structures"Proceedings of the 9th (1999) International Offshore and Polar Engineering Conference (ISOPE-99). vol.4. 299-306 (1999)