1998 Fiscal Year Annual Research Report
板モデルを用いたVLFSの波浪中弾性挙動に関する研究
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10750666
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
坪郷 尚 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80254431)
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Keywords | VLFS / 流力弾性 / 分散関係 |
Research Abstract |
ボンツーン型VLFSの波浪中弾性挙動に関する研究として,本年度はVLFS上の流力弾性波について調べた.当初は,斜め波を浮体模型に作用させて波動の屈折・回折も調べる予定であったが.本学試験水槽の性能がら困難であることが判明したため,入射角なしの場合についてのみ調べた. 実験或いは理論から水波とは異なるVLFS上の流力弾性波の性質として,以下の事がわかった. 1. VLFS上の流力弾性波は入射波(水波)より波長が長い. 2. VLFS上の流力弾性波は入射波(水波)より位相速度が大きい. 3. VLFS上の流力弾性波の群速度は位相速度より大きい事がある.水深が浅いときは全周波数域で群速度の方が位相速度より大きい. 4. VLFS上の流力弾性波の位相速度が周波数変化に対して極小となるのは,群速度と位相速度の値が等しくなるときである. 5. VLFS上の流力弾性波の群速度・位相速度は高周波側で非常に大きい. 6. VLFS上の流力弾性波の波長は.端部でより長くなることがある. また,次年度研究予定の,VLFSの共振問題についても,水深が浅い場合に浮体を強制加振する問題を考えることにより,水深が浅く,浮体の喫水が小さい場合には同調が起こらないことが判った.これはポンツーン型VLFSの大きな利点であると考えられる.共振については次年度,実験等によりさらに詳しく調べる予定である.
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[Publications] 坪郷尚,八木剛志,岡田博雄: "箱型浮体上を伝わる撓み波動の分散性に関する実験的研究" 関西造船協会誌. 第230号. 223-230 (1998)
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[Publications] 坪郷尚,正岡孝治,岡田博雄,室津義定: "超大型浮体構造の波浪中弾性応答の簡易推定と信頼性評価システムに関する研究" 第14回海洋工学シンポジウム,日本造船学会. 377-384 (1998)