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1998 Fiscal Year Annual Research Report

細胞動態の解析によるイネの器官分化・形態形成過程に関する発育遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 10760003
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

魚津 桜子  名古屋大学, 農学部, 助手 (10293713)

Keywords細胞周期 / 細胞伸長 / XET遺伝子 / 節間伸長 / in-situ hybridization
Research Abstract

本研究は、植物の発育生長の遺伝的制御機構を解明することを目的に、器官分化・形態形成における細胞の動態、および細胞動態と細胞分化との関係を明らかにするために、イネの分化器官の組織・細胞化学的解析を行うものである。今年度に得られた成果は以下のとおりである。
1) 細胞分裂・伸長に関与する遺伝子の単離および特性解析;イネの発生・器官分化における細胞周期および細胞分化の進行過程を明らかにするために、まず細胞周期の進行および細胞伸長に関与する遺伝子の探索・単離を試みた。イネESTデータベースを利用して、細胞伸長に密接に機能すると考えられるexpansin遺伝子およびtubulin遺伝子を探索し、またゲノム・cDNAライブラリーから4種類のxyloglucanendotransglycosylase(XET)遺伝子を単離した。細胞周期については、これまでに報告のある幾つかの遺伝子(histon H4、cdc2)を利用することとした。このうち、特にXET遺伝子について発現特性を調査した結果、XET遺伝子は茎頂分裂組織や伸長中の節間など、細胞分裂→伸長の活発な組織に特異的に発現するが、各XET遺伝子は器官特異的に発現が制御されていることが明らかになった。
2) イネ節間における細胞動態および関連遺伝子の発現様式;イネでは生殖生長時に節間に二次分裂組織を形成し、細胞の分裂・伸長が活発になって節間伸長をおこす。この過程における細胞動態を詳細に解析するために、1)で得られた遺伝子の伸長節間における発現様式を調査した。その結果、細胞の形態あるいは分化段階とこれら遺伝子の発現消長が対応していることが明らかになり、細胞の分裂・伸長段階の移行にこれら遺伝子が密接に作用していることが示唆された。また、これらの遺伝子を用いたin situ hybridizationによって、節間における細胞動態および細胞周期の同調性を細胞レベルで検出し、現在進行中である。

URL: 

Published: 1999-12-10   Modified: 2016-04-21  

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