1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10760023
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Research Institution | Akita Prefectural College of Agriculture |
Principal Investigator |
吉田 康徳 秋田県立農業短期大学, 附属農場, 助手 (40291851)
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Keywords | イチョウイモ / ムカゴ / 新芋 / 植物成長調整物質 / 日長 |
Research Abstract |
本研究は,イチョウイモの新芋とムカゴの発育に関する研究を行った.特に本年度は培養に応用するための基礎的知見として,植物成長調整物質と日長の組み合わせ処理を行って,新芋とムカゴの発育に及ぼす影響を調べた. 植物成長調整物質として,対照区(展着剤を含む蒸留水)ジベレリンA_3(100ppmと200ppm),ウニコナゾールP(25ppm),サリチル酸(1000ppm),n-propyl dihydrojasmonate(PDJ:ジャスモン酸誘導体,5ppmと50ppm)の7区と,8時間日長と24時間日長の2区を組み合わせた合計14処理区を設けた. 新芋とムカゴの発育はこれまでの報告と同様に8時間日長区で促進され,24時間日長区て抑制されたが,ジベレリンA_3とウニコナゾールPもまた特異的に反応し,ジベレリンA_3は漣度による大きな差はなく,ムカゴの発育を著しく抑制したが,新芋の発育は促進した.逆にウニコナゾールPはムカゴの発育を著しく促進するものの,新芋の発育を抑制した.ジベレリニA_3による新芋の発育とウニコナゾールPによるムカゴの発育はそれぞれ,8時間日長と24時間日長によって強められる傾向が認められた.サリチル酸とPDJに関しては顕著な傾向が認められなかった. 今後この知見を利用して,培地の組成にジベレリンA_3もしくはウニコナゾールPの添加することや外植体の育成期にジベレリンA_3もしくはウニコナゾールPを前処理することで,新芋とムカゴの発育を培養系で効率良く制御出来るかを検討したいと考えている.
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