1998 Fiscal Year Annual Research Report
食事スフィンゴミエリンによる加齢にともなう脂肪吸収環境の改善
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10760084
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 匡央 九州大学, 農学部, 助手 (90294909)
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Keywords | スフィンゴミエリン / 老化促進マウス / Differential Display |
Research Abstract |
食事スフィンゴミエリンの効果として老化促進マウス(SAM)を用いて、バイオマーカー測定を行っている。 1) 老化促進マウス(SAM)を用いた食事スフィンゴミエリンによる加齢にともなう脂肪吸収環境の改善 老化が進んだ系統でスフィンゴミエリンは小腸の脂肪吸収を促進させる働きが観察された。その際、細胞内の脂肪酸の転送や貯蔵に関わり、小腸で転写調節因子であるPeroxisome Proliferator Activated Receptor(PPAR)の活性化させるFatty acid-binding Protein(FABP)やFatty Acid Transportor(FAT)のmRNA量を上昇させた。 次に分子生物学的手法の技術導入として他系統を用いて遺伝子の検索を行った。 2) 外因性高コレステロール血症(ExHC)ラットを用いた高コレステロール血症発症に関係する遺伝子の検索 食事コレステロールという刺激に対して、敏感に応答するExHCラットにおいて特異的な発現パターンを示す遺伝子群の検索をDifferential Display法を用いて行い、それらを肝臓中の疾患遺伝子群の候補として同定している。既に、いくつかのクローンが採取されており、そのなかでもFatty acid synthese(FAS)はExHCラットで対照となるSD系ラットより低いmRNA量を示し、この遺伝子の調節領域にはSterolRegulatory Element Binding Protein-1(SREBP-1)があり、そのmRNAを調べると、SD系ラットよりExHCラットで低下し、コレステロール負荷で増加していた。
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