1998 Fiscal Year Annual Research Report
モバイルGISシステムを用いた森林利用の高度化に関する研究
Project/Area Number |
10760095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉村 哲彦 京都大学, 情報学研究科 助手 (40252499)
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Keywords | GPS / GIS / 森林利用 |
Research Abstract |
本研究の目的は、GPS受信機、無線送受信機を用いて森林内の位置情報をリアルタイムに取得するこである。固定局で受信した補正情報を無線によって移動局へ伝えることができれば、携帯型パソコンの画面にリアルタイムで移動局の位置を表示することが可能になる。まず、京都大学和歌山演習林周辺の山頂付近の開けた場所に固定局としてGPS受信機を設置した。固定局のGPS受信機には、特定小電力無線を用いた無線モデムを接続して移動局にGPSの補正情報を送った。その補正情報を移動局のGPS受信機が受信して、移動局側の正しい位置情報を取得することができた。一方、このシステムを山岳地で利用する際には、GPS衛星の一部が山影に隠れることがあるため、3次元測量に必要な4つの衛星が捕捉できないことがある。そこで、測量を行う時間帯に利用できるGPS衛星の数を事前に知ることが必要となる。そこで、GPS衛星の高度・方位から、その衛星が利用できるかどうか判定するソフトウェアを開発した。具体的には、国土地理院のCD-ROM版数値地図50mメッシュ(標高)(DEMデータ)から求められる測量地点の地形状況を計算することにより、捕捉可能な衛星数を予測した。その結果、予測精度は、DEMを利用した場合が89.6%となった。この結果は、単純に0°以上の衛星はすべて捕捉可能であると予測した場合の予測精度53。0%と比較して十分に大きく、DEMを利用した効果があったものと考えられる。
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