1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10760143
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中桐 貴生 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80301430)
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Keywords | 流域水循環モデル / 汚濁流出負荷推定 / 複合タンクモデル |
Research Abstract |
本研究で採用予定の,複合タンクモデルをベースにした流域水循環モデルの基本特性を把握し,また土地利用別の流出水量推定を中心とする水量的評価が主目的とされてきたモデルに対して,どのようにすれば汚濁流出負荷推定の機能を付加できるかについて検討を行うために,これまでに研究代表者が中心に行ってきた,紀の川流域を対象とする流域水循環モデルの開発及び適用に関する研究成果のとりまとめを重点的に行った.とくに,モデル精度の検討を中心に行った. 紀の川流域におけるモデル適用では,河川の各地点における河川流量の推定や,流域会各地における農業用水需給分析,そして流域レベルでの農業用水の反復利用構造の分析など,水量に関する検討のみが対象とされているため,水質に関する検討は行われなかった.しかし,流域内のサブ流域における土地利用別の流出水量が比較的精度良く推定できることが具体的に示され,したがって,これに流出量から汚濁負荷量をうまく推定できるルーチンをモデルに付加できれば,汚濁負荷量も精度良く推定できるものと期待できると思われる. 次年度の課題は,以下のとおりである. 1. 流出量から汚濁負荷を推定するためにモデルに付加すべきルーチンの具体的な検討. 2. 対象地区の水文・気象データの収集及び整理. 3. モデルパラメータの同定. 4. いくつかの想定したシナリオのもとでのシミュレーション.
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