1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10760149
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
宮内 樹代史 高知大学, 農学部, 講師 (80253342)
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Keywords | 青果物 / 呼吸速度 / 環境温度 / 応答 |
Research Abstract |
流通過程における環境の変動に対して、青果物がどのような挙動を示すか検討することを目的として、昨年度は、基本的な温度変動パターンに対する青果物の呼吸特性、特に環境温度をステップ状に昇温および降温させた場合の青果物の呼吸速度を測定した。今年度は、異なる温度変動パターンとして、段階的に温度を昇温、降温させた場合、矩形状の温度変動を与えた場合、インパルス状の温度変動を与えた場合の、ホウレンソウおよびチンゲンサイの呼吸特性を調べるとともに、流通過程で産物が受ける温度変動について調査した。 段階的な昇降温(温度変動幅5℃)および矩形状の温度変動(変動幅10℃)を与えた場合、呼吸速度は温度変動に対して指数関数的に変化した。また、インパルス状の温度変動を与えた場合、呼吸速度は温度に対して指数関数的に変化したが、温度変動が繰り返される度に、呼吸速度の値は低下する傾向が見られた。急激な温度変動を繰り返して与えることは、青果物の消耗に繋がると考えられる。 流通過程の環境温度変動について、温湿度データロガー(CHINO,MR6661)を用いて調査した。青果物の流通経路は多岐にわたっているが、今回は生産現場から販売所へ直接納入する場合について調べた。この場合、環境温度は外気温度に左右されたが、測定時期が冬季であったため、流通期間における急激な温度上昇等はみられず、青果物の呼吸速度は温度に対してやや遅れて応答した。今後、夏期高温時のデータの蓄積が必要である。 今回得られた結果から、環境温度に対する青果物の呼吸量を予測することが可能であると考えられるが、実際の流通過程での温度変動をより詳しく検討することにより、貯蔵生理及び流通技術改善のための基礎資料となるものと考えられる。
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