1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10760184
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
上田 光宏 大阪府立大学, 農学部, 講師 (50254438)
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Keywords | キチナーゼ / 糖鎖 / 糖タンパク質 |
Research Abstract |
バイオマス資源としてキチンを有効利用するための研究が各方面で行われているが,現在のところその使用量はわずかであることからキチナーゼの研究は重要である.これまでに、Aeromonas sp.No.10S-24株には原核生物であるにもかかわらず,糖鎖が付加していることを明らかにしていることから,この糖タンパク質の糖鎖部分の構造とその機能を明らかにするための研究を行った. キチンを含む培地にAeromonas sp.No.10S-24株を接種し,ジャーファーメンターを用いて大量培養し、その培養上清をイオン交換クロマトグラフィー,ゲルろ過クロマトグラフィー,クロマトフォーカシング等にかけることにより電気泳動的に均一なキチナーゼを単離した.また菌体の方は集菌し,超音波破砕後の上清を各種クロマト操作を行うことで、β-N-アセチルグルコサミニダーゼを精製した.まず,糖の含量を調べたところキチナーゼVIIIは中性糖(オルシノール硫酸法)7.9%,アミノ糖(Randle & Morgan法)6.5%含んでいた.β-N-アセチルグルコサミニダーゼは中性糖を8.6%,アミノ糖に関してはこの方法では検出できなかった.次に,β-N-アセチルグルコサミニダーゼを酸加水分解後,TMS 化しガスクロマトグラフィーに供し,糖の組成分析を行った.その結果,マンノース,ガラクトース,フコース,N-アセチルグルコサミン,ならびに N-アセチルガラクトサミンが検出され,さらに同定できないピークが2,3存在した.
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