1998 Fiscal Year Annual Research Report
ノックインベクターによるコネキシン欠損マウスの作製と、その発現調節の解析
Project/Area Number |
10770007
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西井 清雅 九州大学, 医学部, 助手 (20264020)
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Keywords | connexin / gap junction / gene targeting / Cre-loxP system / lacZ |
Research Abstract |
本研究における目的は、マウスにおいてCre-loxP systemを応用し、ギャップ結合遺伝子であるconnexinを他のマーカー遺伝子と置換し、connexinの遺伝子欠損による表現型解析を行うとともに、マーカー遺伝子の発現を系統的に調査することである。 平成10年度は、nlslacZ-loxP-neo-loxPを選択マーカーとし、connexin45(Cx45)に対するターゲティングベクターを作製し、エレクトロポレーション法により実際に胚性幹細胞に導入した。96クローン中8クローンが目的の相同組換え体であり、我々の作製した選択マーカーが問題無く機能することが証明された。 次に、cre発現ベクターをエレクトロポレーション法により、相同組換え体クローンに導入し、Creを一過性に発現させた結果、1クローンが目的のloxP配列間組換えを起こしており、Cre-loxP systemが我々の実験系で働くことが確かめられた。 Cx45は、胚性幹細胞で発現する。組換え胚性幹細胞をX-gal染色してみたところ、予想通りlacZ蛋白の発現が細胞の核に集積している像が得られた。このことによりCx45遺伝子とマーカー遺伝子(nlslacZ)との置換が遺伝子発現レベルでも確かめられ、また我々の付加した核移行シグナルが実際に機能することが分かった。 現在この胚性幹細胞からキメラマウスを作製している段階であり、germline transmissionが確認され次第ホモ接合体の作製、解析に着手する予定である。 以上の所見は平成11年3月に行われる第104回日本解剖学会総会・全国学術集会において発表の予定である。
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