1999 Fiscal Year Annual Research Report
ノックインベクターによるコネキシン欠損マウスの作製と、その発現調節の解析
Project/Area Number |
10770007
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西井 清雅 九州大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20264020)
|
Keywords | connexin / gap junction / gene targeting / Cre-loxP system / lacZ |
Research Abstract |
本研究における目的は、マウスにおいてCre-loxP systemを用いて、ギャップ結合遺伝子であるconnexinを他のマーカー遺伝子と置換し、connexinの遺伝子欠損による表現型解析を行うとともに、マーカー遺伝子の発現を系統的に調査することである。 平成10年度は、connexin45(Cx45)とマーカー遺伝子(nlslacz)とが置換された胚性幹細胞系統を樹立し、キメラマウスにおけるマーカー蛋白質の発現パターンを解析し、平成11年3月に行われた第104回日本解剖学会総会・全国学術集会において発表した。 平成11年度は、胚性幹細胞よりマウス個体を作製することに成功し、Cx45欠揖による表現型解析と、マーカー蛋白質の発現パターン解析により、胚の着床直後から心形成初期におけるCx45の機能が明らかとなつた。 Cx45欠損マウスは心形成の異常を示して胎生10日日までに死亡する。このマウスの解析により、心形成初期に起こるepithelial-mesenchymal transformationにCx45が必須であり、その証拠としてCa^<2+>依存性の転写因子NF-ATclがCx45欠損マウスで不活性化していることが分かった。以上の成果を、スイスで行われたInternational Gap Junction Conferenceで発表して国際的な評価を受けた後、論文にまとめて現在投稿中である。平成11年度はまた、研究代表者(西井)の手がけた他のノックアウトマウスについて論文発表があった。
|
Research Products
(1 results)