1998 Fiscal Year Annual Research Report
phospholipase C γ-1ダブルノックアウトマウスの病態解析
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10770092
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
澤 洋文 北海道大学, 医学部, 講師 (30292006)
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Keywords | Phospholipase Cgamma / ダブルノックアウトマウス / Polycystic kidnev / 細胞内情報伝達機構 / in situ hybridization |
Research Abstract |
Phospholipase C(PLC)は細胞内情報伝達機構のkey eoymeである.PLCには10種類のアイソザイムが存在しており,構造上からβ,γ,δの3つのサブファミリーに分類されている.これらの中でPLCγは受容体型,非受容体型のタイロシンカイネースと共役し細胞内情報伝達を行うことが明らかとなっている.しかしながらPLCγの細胞機能への影響に関しては未だ不明である。PLCγ1のノックアウトマウス(homozygous)は胎生9.0日で死亡することが1997年に報告されており、生体内での生理的役割については解析は不可能であった。今回我々はPLCγ1の生体内での機能を精査するために、従来とは異なった方法でダブルノックアウトマウスを作成することを試みた.本法の利点としては、マウス作成にかかる期間が従来より短期間であること、またtargetとなる遺伝子が破壊されることにより致死的となる場合でも部分的に遺伝子破壊が起こっているキメラの状態のマウスが作成できるので、致死的とならずに遺伝子の生体内での機能が検索できることが挙げられる。そこで我々はPLCγ1のダブルノックアウトマウスを用いて、in situ hybridization法、免疫組織学的方法を用いて病態を解析することにより、生体内での機能を間接的に明らかにすることを目的とした。PLCγ1はPDGF受容体と共役することにより腎臓のdevelopmentに関与している可能性が示唆されていたが、我々の作成したPLCγ1のダブルノックアウトマウスでは腎臓において、ヒトのmulti cystic renal dysplasia様の病変が形成された。さらにpolycystic kidneyに関与する遺伝子であるPKD1、PKD2とPLCγ1との関連を検索しPLCγ1を介した細胞内情報伝達機構とそれらの遺伝子のつながりを解明している段階である。
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Research Products
(1 results)