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1999 Fiscal Year Annual Research Report

新しい粘液関連トレフォイルペプチドと腸管寄生虫排除時のラット杯細胞粘液糖鎖の変化

Research Project

Project/Area Number 10770109
Research Institution宮崎医科大学

Principal Investigator

中村 ふくみ  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (90295204)

Keywordstrefoil peptides / 杯細胞粘液 / Nippostrongylus brasiliensis / 異所性発現
Research Abstract

Nippostrongylus brasiliensis(Nb)初感染ラットでは、その排虫の時期に一致してSP、pS2という本来小腸杯細胞には発現していないトレフォイルペプチド(TFF)が発現するという事を昨年示した。そこで今年度は初感染を経験した感作ラットやヌードラットなど様々な免疫状態にラット小腸にNb成虫を外科的に移入し、小腸杯細胞数の変動、粘液糖鎖の変化とTFF発現の相関を調べた。その結果、Nbが排除される時には必ず杯細胞数の増加、粘液糖鎖の変化に同調してTFFの異所性発現が見られることがNorthern blottingで確認された。(また、TFFの発現調節は粘膜局所で行われることが示唆された。)
現在、定量的PCRの条件を検討中である。
最近、トレフォイルペプチドノックアウトマウス(KOマウス)が開発されたことから、私達の研究課題をマウスモデルで行うことが可能かどうか調べた。その結果、マウスでもNbを排除する時期に一致して杯細胞数が増加し、杯細胞粘液にα-fucose、β-GalNac、sialic acidといった糖鎖が発現してくることが明らかとなった。今後KOマウスを用いた研究やマウス、ラットモデルの両者を比較することでTFFが杯細胞粘液の糖鎖変化のレギュレーションを担うという新しい側面、生理機能が明らかになる可能性があると考えられる。
なおこれまでの本研究の成果は、単行本『粘膜免疫-腸は免疫の指令塔』(清野宏ら編、中山書店)の1章(『粘液学への序章』-腸管奇生虫感染モデルから見えてきたもの)にまとめ、近々刊行される予定である。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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