1998 Fiscal Year Annual Research Report
児童の注意欠陥・多動障害の客観的評価法に関する研究
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10770163
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
神田 秀人 山形大学, 医学部, 助手 (40282214)
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Keywords | 注意欠陥・多動障害(ADHD) / アクティグラフ / コンティニュアスパホーマンステスト(CPT) / ADHDの客観的評価法 / ADHD児の薬物効果判定 / メチルフェニデート |
Research Abstract |
注意欠陥・多動障害(以下ADHDと称す)の多面的な客観的評価法について、診断、亜型分類、薬物効果判定での有用性を検討するために、ADHD群24例、対照群52例の小学生男児に、アクティグラフによる体動量測定、コンティニアス・パホーマンス・テスト(以下CPTと称す)を施行した。また、薬物治療適応例15例にメチルフェニデート投与後、再検査を施行し、投与前と投与後にコナーズの評価尺度で、日常場面での母親と教師による評価を調べた。 ADHD群と対照群を判別する際のカットオフポイントとして、アクティグラフの初期10分間平均体動量と、CPTの誤反応数と脱反応数で、75百分位数+0.5BOX長が採用され、いずれの測定量でも75%以上の十分な大きさの敏感度と特異度でADHD群と対照群が判別された。 初期10分間平均体動量、誤反応数、脱反応数のデーターに基づいて、亜型分類を試み、9通りの亜型を抽出した。ADHD群は主に、混合型、衝動型、多動・衝動型、不注意型に該当した。 薬物治療効果の判定については、服薬後、初期10分間平均体動量と誤反応数に有意な改善を認め、脱反応数でも改善傾向を認めた。また、教師の評価では、有意な改善を認めたが、母親の評価では変化を認めなかった。今後、ADHD児本人の自己評価が薬物治療によってどのように変化するかを比較的長期にわたって検討する方針である。
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