1999 Fiscal Year Annual Research Report
肥満学生を対象とした生活習慣への介入による無作為割り付け試験
Project/Area Number |
10770172
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 寿一 名古屋大学, 医学部, 助手 (10285223)
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Keywords | 大学生 / 肥満 / 生活習慣 / 身体活動度 / 行動記録 / 食事記録 / エネルギー |
Research Abstract |
平成10年度には、ある特定の日の生活習慣(行動および食事)を評価するためのシステムの開発を行った。すなわち、日常の行動内容(食事記録では食事内容)を被験者がコードおよび時間(食事記録では量)で記録し、それをコンピューターに入力すると各行動種別消費エネルギー量(食事記録では三大栄養素別摂取エネルギー量)が自動計算されるソフトプログラムを作成した。 平成11年度には、大学生81名を対象に、2日間の行動記録をgold standardとし、それとの一致性をみることにより身体活動度調査票(PAQ)の妥当性を評価する研究を行った。PAQにおいて、通学、運動、アルバイト、不活動、睡眠の各項目別のスコアを算出し、行動記録における各行動の消費エネルギー指数(強度と時間の積)との相関分析を行った。さらに、PAQの各スコアを説明変数、行動記録の総消費エネルギー指数を目的変数とした回帰分析を行った。通学およびアルバイトについては行動記録とPAQの間に高い正の相関を認めた(r=0.89 and 0.65,p<0.001)。睡眠においても有意な正の相関を認めた(r=0.30,p<0.01)。運動に関しては、日々定期的に行っている者が少なかったため相関は低かった。回帰分析では、通学、運動、バイト、不活動の4項目が抽出された(行動記録による総消費エネルギー指数=0.44×通学スコア+0.44×運動スコア+0.19×バイトスコア-0.35×不活動スコア+2300,r=0.55,p<0.001)。以上の結果より、今回用いたPAQは妥当性が高く、大学生の日常生活を評価するツールとして有用であることが示唆された。 今後、肥満大学生に対する生活習慣への介入研究を行っていく上で、本研究において開発された行動、食事記録ソフトは介入群に対するモチベーション維持のための、またPAQは身体活動における行動変容を評価するツールとして用いる予定である。
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