1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770201
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
多田 芳史 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70284627)
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Keywords | 自己免疫疾患 / コラーゲン関節炎 / 実験的脳脊髄炎 / CD31 |
Research Abstract |
本研究は自己免疫疾患におけるCD31分子の役割を解析するため、マウスにおけるヒト疾患モデルであるコラーゲン関節炎および実験的脳脊髄炎をCD31欠損マウスに誘導する、あるいは正常マウスに抗CD31抗体を投与する実験を行うものである。 1. CD31欠損マウスをコラーゲン関節炎に感受性のあるDBA/1マウスに4世代戻し交配を行った後、+/-マウスをかけ合わせてCD31+/+、+/-、-/-のDBA/1マウスを作製した。いままでに1回の関節炎の実験を行った。II型コラーゲンでマウスを2回免疫して関節炎を誘導した。その結果、関節炎の発症率は+/+マウスで8/9(89%)、+/-マウスで11/12(92%)、-/-マウスで6/9(67%)であった。-/-マウスでやや発症率が低い傾向であった。しかし、関節炎を発症したマウスで比較した場合、各遺伝子型で重症度の差は認められなかった。現在2回目の実験を施行中である。今回は、組織学的検討も行う予定である。また、抗II型コラーゲン抗体を測定するため、血清を経時的に保存しており、後日ELISA法で抗体測定を行う予定である。今後の予定として、リンパ節細胞の抗原に対する反応性をインターフェロン-γ産生等にて検討する予定である。 2. 実験的脳脊髄炎に関しては、現在疾患感受性のあるPL/Jマウスに3世代戻し交配し、+/-マウスの交配を行っているところである。近日中に最初の実験を開始できると考えている。
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