1998 Fiscal Year Annual Research Report
SLE-T細胞におけるc-cblチロシンリン酸化及び発現異常の解析
Project/Area Number |
10770208
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
深沢 徹 順天堂大学, 医学部, 助手 (30301500)
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Keywords | cbl / 全身性エリテマトーデス / 疾患感受性遺伝子 / 活性化T細胞 / 細胞内シグナル伝達 |
Research Abstract |
(1) 全身性エリテマトーデスは活性化T細胞が病態の主座を成していると考えられている。そこで、T細胞の活性化における細胞内シグナル伝達因子として重要なcbl(chromosome 11q-23、2718bp、906aa)を疾患感受性候補遺伝子と考え、日本人全身性エリテマトーデス(SLE)患者64名及び健常対照者40名のcDNAを用いて変異の検索を行った。RT-PCR-SSCP法を用いた変異検索により1400〜1600bpの部位に多型性を認め、SLE患者2名について、direct sequenceを行ったところ、alternative splicing siteがある可能性が示唆された。しかしながら正常人でも同様の多型性が認められ、SLEに特異的な変異かどうか検討中である。今後症例数を累積し、alternative splicing siteと疾患との関連について解析をすすめる。更にpre B lymphoma cell lineで366〜382aaにおける17aa deletionの報告がありSLE患者においてもその部位に変異があるか検討中である。 (2) SLEは複数の遺伝子が同義的に補足しあって病態を誘導すると考えられている。近年HLA以外の感受性遺伝子の検討がmicrosatellite markerを用いた連鎖解析と、候補遺伝子を設定した関連分析(PCR-SSCP法等)という2つの方法で急速に進行しつつある。上記手段を用いHLA(classII,III)及びHLA以外の疾患感受性遺伝子(Fc γレセプターII,III、C1q、bcl-2)とcblの多型性との関連の解析を行いT細胞機能、自己抗体産生及び病態に及ぼす影響について解析中である。
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