• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1999 Fiscal Year Annual Research Report

RT-PCR法を用いた悪性胸水中サーファクタント・アポ蛋白質mRNA検出の意義

Research Project

Project/Area Number 10770270
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

藤嶋 卓哉  札幌医科大学, 医学部, 助手 (50274931)

Keywordsサーファクタント蛋白質 / 肺腺癌 / 胸水 / サーファクタント蛋白質A / サーファクタント蛋白質C / 免疫細胞化学 / RT-PCR
Research Abstract

サーファクタント蛋白質(SP)は肺胞II型細胞より産生される蛋白質で,SP-Aは細気管支のクララ細胞でも産生されると報告されている.SP-Aは免疫組織化学的に約50%の肺腺癌でのみ発現することが知られている.そこで,SP産生細胞が正常では存在しない胸水中でSPの発現を検討し,SPの肺癌診断における臨床的有用性および末梢肺腺癌の分化傾向について検討した.SP-Aは免疫細胞化学的に20例中10例の肺腺癌でのみ発現を認め,RT-PCRでは17例で陽性で肺腺癌以外の疾患では陰性であり,一方,他臓器癌や良性疾患を基礎とする胸水例では免疫染色およびRT-PCRともに全て陰性であった.以上より,胸水の基礎疾患としての肺腺癌の診断にSP-AのRT-PCRはより有用であることが示唆された.また,肺腺癌例でSP-AmRNA陽性の胸水中SP-A濃度は926±1306ng/ml,SP-AmRNA陰性では40±25ng/mlと有意にSP-AmRNA陽性例で高値を示した.以上のように,肺腺癌では原発部位と環境の異なる胸水中でもその特徴を保持しうることが示唆された.そこで,肺胞II型細胞に特異的なproSP-Cおよびクララ細胞に特異的なOC10で肺腺癌症例の免疫染色を行うとOC10は全て陰性であったが,proSP-Cは6例で陽性であり,末梢肺腺癌はクララ細胞よりむしろ肺胞II型細胞への分化傾向を有することが示唆された.以上のことをまとめ現在投稿中である.今後,RT-PCRを加えさらに検討を加えていく予定である.

Research Products

(3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 村上聖司 他: "気管支鏡下肺胞洗浄療法を施行した肺胞蛋白質の一例-肺サーファクタント蛋白質(SP)-A,Dの検討"気管支学. 21・3. 176 (1999)

  • [Publications] 高橋弘毅 他: "肺癌治療に伴う放射線肺炎の検出マーカーとしての肺サーファクタント蛋白質(SP)-A,D"肺癌. 39・5. 564 (1999)

  • [Publications] 藤嶋卓哉 他: "肺癌における血清SP-D濃度測定の検討"肺癌. 39・5. 609 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-22   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi