1998 Fiscal Year Annual Research Report
心血管系におけるcaveolaに対するprogesteroneの作用に関する研究
Project/Area Number |
10770334
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
菊池 俊夫 久留米大学, 医学部, 助手 (20289432)
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Keywords | カベオラ / カベオリン / プロゲステロン |
Research Abstract |
本年度は、まず初代新生児ラット心筋細胞培養法および心筋細胞におけるカベオラ観察法の確立を行った。心筋細胞培養は、Simpsonらの方法を用いた。電顕試料は、100mm培養ディッシュにfibronectinでコートされたシーツを入れ、細胞をディッシュあたり約2×10^5個培養した。定法で固定、洗浄、脱水、樹脂浸透を行った後、超薄切片を走査電子顕微鏡で観察し、画像解析ソフトにより、カベオラのサイズ、細胞当たりのカベオラ数の解析を行った。カベオラの確認のために抗力ベオリン-3抗体による免疫電顕を行い、形態的にカベオラと考えられるpitへのカベオリン-3の集積からカベオラであることを確認した。培養心筋細胞には、カベオラが豊富に存在していた。心筋細胞におけるカベオリン・アイソタイプとしては、カベオリン-3が主に発現しており、カベオリン-1、-2はわずかに認めたのみであった。まず前段階としてホルモン刺激によるカベオラ、カベオリンの変化の検討を行った。α1アドレナリン受容体刺激薬を投与したところ、カベオラ数は4.0倍と著明な増加がみられ、カベオリン-3蛋白も42%の増大がみられた。この効果は、calcium ionophoreでもほぼ同様にみられることを明らかにし、細胞内Ca^<2+>の上昇によるものと推測された。プロゲステロンの投与では、刺激後48時間で細胞面積は、vehicleに比し40%減少していた。それと共にdose-dependent(4nM-400nM)にカベオラ数の有意な減少がみられた(-28%)。カベオラのサイズや形態には変化はなかったが、カベオリン-3蛋白は減少していた。来年度は、プロゲステロンによる心筋細胞の成長.の抑制メカニズムとカベオラ減少との関係を明らかにすると共に、プロゲステロンの心筋肥大形成への影響およびカベオラとの関連を解明する。
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Research Products
(2 results)