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1998 Fiscal Year Annual Research Report

11q23転座型における癌抑制遺伝子p16のメチル化による不活化の検討

Research Project

Project/Area Number 10770343
Research Institution山梨医科大学

Principal Investigator

犬飼 岳史  山梨医科大学, 医学部, 助手 (30293450)

Keywords白血病 / 癌抑制遺伝子 / 細胞周期抑制
Research Abstract

11q23転座型白血病は、依然として予後不良である。我々は、これまでに樹立した11q23転座型白血病細胞株9株を含む多数の白血病細胞株において、細胞周期制御に関わるp16遺伝子の解析を行い、11q23転座型白血病細胞株では、p16遺伝子の欠失はないにもかかわらず、蛋白の発現がなくp16遺伝子が不活化されていることを見い出した。p16遺伝子の不活化の機序としては、遺伝子の欠失の他にプロモーター領域のCpG islandでのメチル化がある。そこで、脱メチル化剤で細胞を処理後にp16蛋白の発現を調べたところ、11q23転座型白血病細胞株9株中8株で蛋白の発現が誘導され、p16遺伝子がプロモーター領域のメチル化によって不活化されている可能性が示唆された。11q23転座型白血病の原因遺伝子であるMLL遺伝子は、DNAメチル化転移酵素(DNMT)ドメインを有し、全てのMLL融合遺伝子で保たれており、DNMTドメインがp16遺伝子のプロモーター領域のメチル化に関与している可能性も考えられた。そこで、サンプル量に限りのある臨床検体で効率良く分析するために、メチル化依存性制限酵素を用いたSouthern Blot法によるプロモーター領域でのメチル化状態の解析を試みた。まず、11q23転座型白血病細胞株を用いて分析したところ、p16遺伝子がプロモーター領域でメチル化されている事が確認された。同様に臨床検体を解析したところ、ほとんどの検体でメチル化由来のバンドと非メチル化由来のバンドを認めたが、一部では非メチル化由来のバンドのみを認めた。従って、p16遺伝子のプロモーター領域のメチル化による不活化は、11q23転座型白血病発症の直接の機序ではないと考えられた。しかし、病期の進展に関与している可能性があり検討中である。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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