1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770361
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
荻野 純代 北里大学, 医学部, 助手 (70233442)
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Keywords | RaRF / セリンプロテアーゼ / 小児易感染性体質 / 多型解析 |
Research Abstract |
RaRFのP100セリンプロテアーゼ遺伝子構造を決定し,その多様性の有無を明らかにし,RaRFと易感染性との関係を調べ、将来的には易感染性体質の遺伝子診断法への応用等の成果を期待して本研究を実施している.本年度は[A]P100成分のゲノム遺伝子の構造解祈,[B]易感染性小児のP100分析診断のためのRaRF血中濃度測定系の確立の検討と遺伝子の多型検索及び解析のための基礎的な条件設定の検討を行った. [A] ヒトP100セリンプロテアーゼの遺伝子構造 (1) P100セリンプロテアーゼをコードしている領域のゲノム遺伝子の全構造を明らかにした.その結果,P100セリンブロテアーゼは全長70kb以上で,少なくとも16エクソンで構成していた. (2) 以上の結果は現在論文投稿中である. [B] 易感染性小児のP100分析診断 1. RaRF血中濃度測定系の確立の検討 (1) グルタチオシーS-トランスフェラーゼ(GST)との融合蛋白発現系を利用してP100セリンプロテアーゼの融合蛋白を得た. (2) これら融合蛋白を大量発現し,抗原としてウサギに免役し,ポリクローン抗体を得た. (3) 現在、これらの抗原及びヒト血清とポリクローン抗体とを用いた酵素抗体測定系(ELISA)を確立するための条件設定を検討している. 2. ヒトP100遺伝子の多型解析 (1) 各エクソンを特異的に増幅するためのPCR条件を検討した. (2) 今後は今回申請分により購入したDNA分離システム(GenePhor)を用いてPCR-SSCP法による変異遺伝子解析の条件を検討する. 今後は[a]ELISA法を確立し,患者サンプルの血中P100セリンプロテアーゼ量をマススクリーニングする.[b]P100セリンプロテアーゼのPCR-SSCPによる多型検索を行い、多型の有無を同定する.
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