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1998 Fiscal Year Annual Research Report

微小管阻害剤による免疫修飾メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 10770392
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

朝比奈 昭彦  東京大学, 医学部・付属病院分院, 講師 (50202601)

Keywords微小管 / グリセオフルビン / 接着分子 / セレクチン / VCAM-1
Research Abstract

1. 微小管阻害剤であるグリセオフルビンは、ヒト末梢血好中球のL-selectin発現を、濃度依存性(10-100μg/ml)に抑制した。この抑制は、PMA刺激時と同様のkineticsで認め(10分程度)、分子のsheddingがこの抑制の機序であると考えられた。一方、グリセオフルビンは、リンパ球のL-selectin発現には大きな影響をもたらさず、好中球への作用選択性を示した。さらに、PMAによる好中球のMac-1誘導や、リンパ球のLFA-1発現には変化をもたらさず、integrinには作用しないことが示唆された。
2. グリセオフルビンは、ヒト血管内皮細胞であるHDMEC(TNFα刺激)、HUVEC(TNFα刺激、IL-1α刺激)ともに、24時間までVCAM-1の発現を濃度依存性(10-100μg/ml)に有意に抑制した。すでに発現された分子に対しては、抑制効果はなかった。また、細胞を洗浄して再刺激することにより、VCAM-1発現の再誘導が可能で、この抑制は可逆性の変化であった。
3. VCAM-1とは対照的に、HDMEC、HUVECのICAM-1発現に対しては、ほとんど抑制作用を示さなかった。
4. E-selectinの発現は、グリセオフルビンによって部分的に抑制された。また、HDMECにおいてE-selectin発現を蛍光顕微鏡で観察したところ、グリセオフルビンは、発現したE-selectin分子を凝集させた。
5. 半定量RT-PCR法を用いて、4.5、12時間のTNFα刺激下のHDMECでICAM-1、VCAM-1遺伝子発現に対するグリセオフルビンの影響をみたところ、ICAM-1の遺伝子発現は変化せず、VCAM-1遺伝子発現のみが選択的に抑制され、少なくとも遺伝子レベルからの発現制御が示された。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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