1998 Fiscal Year Annual Research Report
メラノーマ患者およびアトピー性皮膚炎患者におけるNKT細胞の役割
Project/Area Number |
10770410
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺尾 浩 九州大学, 医学部, 助手 (80274447)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / T細胞 / NK細胞 / NKT細胞 |
Research Abstract |
マウスでは、NKT細胞は、様々な刺激でTh1,Th2 typeのサイトカインを産生することが、知られている。 ヒトにおいてNK細胞マーカーを示すT細胞については、十分に理解されていない。そこで、CD56,CD57というNK細胞マーカーを使って検討した。Th2 typeの疾患であるアトピー性皮膚炎患者、同年代の健常人、40歳以上の健常人の末梢血におけるCD3^+CD57^+細胞について検討した。 1. 20歳以上のアトピー性皮膚炎患者末梢血では、フローサイトメトリーで同年代の健常人に比べて有意にCD3^+CD57^+細胞の増加が認められた。さらに、このCD3^+CD57^+細胞は健常人では、40歳以上で増加しており、アトピー性皮膚炎患者では、早期にこのポピュレーションが出現していることが判明した。 2. アトピー性皮膚炎患者末梢血のCD3^+CD57^+細胞は、ELISA法でみるとTh1 typeのサイトカインであるIFN-γを産生していた。またPCR法でもIFN-γ遺伝子を発現していた。以上よりCD3^+CD57^+細胞は、Th1 typeのサイトカインであるIFN-γを蛋白、RNAレベルでも産生していることが判明した。
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