1998 Fiscal Year Annual Research Report
男性型脱毛の発症機構の解析-毛乳頭細胞由来の細胞増殖抑制因子についての検討-
Project/Area Number |
10770414
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
佐藤 俊宏 大分医科大学, 医学部, 助手 (70244176)
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Keywords | 男性型脱毛 / 毛乳頭細胞 / 増殖抑制因子 / 外毛根鞘細胞 / 同時培養 / テストステロン / ダイハイドロテストステロン |
Research Abstract |
1、 毛乳頭細胞の培養上清の外毛根鞘細胞増殖に与える影響:培養した外毛根鞘細胞に脱毛部の毛乳頭細胞の培養上清(EGF,BPEを含まないKGMに10^<8〜11>MのDHTを加えたもの)を1:1の割合で加え、BrDUの取り込みで外毛根鞘細胞の増殖能に与える影響をみたが、対照と何ら差を認めなかった。 2、 毛乳頭細胞と同時培養した際の外毛根鞘細胞の増殖に与えるDHTの影響:外毛根鞘細胞と脱毛部の毛乳頭細胞を膜を介して同時培養を行い(EGF,BPEを含まないKGM)、さらにDHTを加え、外毛根鞘細胞の増殖能に与える影響をBrDUの取り込みで見た。同時培養するのみでは変化は認められなかったが、DHTの添加したものに若干の差がみられ、外毛根鞘細胞の増殖をむしろ促進する方向にあった。しかし、再三追試を行った結果、これは有意な差には至らなかった。 3、 同時培養の期間を3日間から7日間へ延長し、メディウムにEGFを加え、細胞数をhemocytemeterでcountしたところ、外毛根鞘細胞単独に比べ、脱毛部毛乳頭細胞と同時培養するだけで細胞数は約3倍に増加した。髭の毛乳頭細胞と同じであった。そこにテストステロンを添加したが同じ傾向であった。
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