1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770545
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
柿沼 亮太 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30281306)
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Keywords | 胎便吸引症候群 / 肺サーファクタント / サーファクタントサブタイプ転換 / サーファクタント転換酵素 / surface area cycling法 / ジイソプロピルフルオロリン酸結合蛋白質 |
Research Abstract |
平成10年度はin vitroにおける呼吸運動のモデルであるsurface area cycling法を用いて、胎便にlarge aggregate(LA)からsmall aggregate(SA)surfactantへの転換促進作用があることを証明した。またBlight Dyre法での胎便の抽出では、活性は水層により多く存在していた。さらにこのサーファクタントサブタイプ転換はジイソプロピルフルオロリン酸(diisopropyl fluorophosphate;DFP)添加、4℃での cycling 、および胎便の煮沸処理によって阻害されたことから、胎便中にはサーファクタント転換酵素様の活性をもつDFP結合蛋白質が存在することを示した。平成11年度は[^3 H]-DFPと胎便とを反応させ、SDS-PAGE後、autoradiographyを行い、胎便中のDFP結合蛋白質の解析を行なった。 還元、非還元の両条件下においてともに、30KDのバンドか認められた。またこの蛋白質は、脂質層にはみられず水層のみに認められた。胎便溶液のconcanavalin A処理によって30KDのDFP結合タンパク質のバンドが増強された。さらにこのDFP結合タンパク質は glycopeptidase F処理にて30KDから28KDにシフトし、糖鎖の遊離を認めた。 これまでに、胎便水層中にサーファクタント転換酵素様の活性をもつ、DFP結合蛋白質の存在を示唆してきた。今回〔^3H〕-DFPを用いたautoradiographyにより胎便中のDFP結合蛋白質が水溶性の糖蛋白質(還元、非還元で30KD)であることを解明した。
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