1999 Fiscal Year Annual Research Report
新生児における抗体非依存性感染防御因子について-MBPとP100血中濃度の検討-
Project/Area Number |
10770546
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
樋浦 好 北里大学, 医学部, 助手 (10255359)
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Keywords | RaRF / P100 / MBL / 補体 / 感染症 / 感染防御 |
Research Abstract |
1.血清サンプルの採取 下記の症例を対象に血清を採取,現在も継続中 a.未熟児:28週未満,28週〜32週,32週〜36週 b.成熟児:経膣分娩,帝王切開 c.正常乳幼児 d.正常学童:50例 e.細菌感染症の新生児 2.血中MBP及びP100濃度の測定 前年度に作製したヒトP100の大腸菌発現融合蛋白を抗原として免役し,得られたウサギ抗血清を用いて血中P100のELISA測定法を種々検討したが,特異性のある結果は得られなかった.そこで,臨床応用に優れたELISA測定系に用いる抗MBP・P100特異的抗体を得るために,正常ヒト血清からRaRF複合体蛋白を精製し,これを抗原としてマウスモノクロナル抗体の作製を行った.精製RaRFを免役したマウス脾臓を細胞融合し,およそ600個のハイブリドーマをスクリーニングし,60個の陽性クロンを得た.ウエスタンブロットにより5個の抗MBP陽性抗体を選び出し,これらのクロンのマウス腹水液を精製後,それぞれビオチン標識して抗体競合試験を行った.競合試験の結果,非競合関係にある3種の抗体クロンを選び出し,現在サンドイッチELISA法による血中MBP濃度測定の条件を検討している.一方,抗P100抗体を得るために,精製RaRF蛋白複合体を,先に作製した抗MBP抗体を用いた抗体アフィニティーカラムにかけ,RaRF複合体よりP100成分を精製した.これを免疫抗原としたマウスモノクロナル抗体を作製中である.現在,およそ400個のハイブリドーマクロンをスクリーニングし,26個の陽性クロンを得,ウエスタンブロットによる抗原特異性を調べている.
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