1998 Fiscal Year Annual Research Report
一本鎖DNA結合蛋白を介するプロラクチン応答性遺伝子の転写調節
Project/Area Number |
10770556
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
斎藤 博 大阪大学, 医学部, 助手 (90301259)
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Keywords | プロラクチン / カゼイン / プロモーター / 転写因子 / 乳酸 / 分化 / セレノシステイン / tRNA |
Research Abstract |
1. マウスheteronuclear ribonucleoprotein L(hnRNPL)のクローニング:マウスhnRNPLのfull-length cDNAを得、全遺伝子配列を決定した。 ヒト遺伝子とアミノ酸配列で90%以上の相同性を示した。大腸菌の系でrecombinant proteinを作製し、β-Casein遺伝子プロモーター上に存在するbox C配列への結合をgel-shift法で調べたが、良好な結合は認められなかった。glycosylationやphosphorylation等の修飾の問題が考えられる。 2. クローン(IBA)のクローニングと解析: full-length cDNAを得、1878bpの全遺伝子配列を決定した。中央部にZn finger motifが7つ連続して存在しており、Zn finger proteinに属する転写因子と考えられた。gene bankの検策により、近年Xenopus laevisよりcloningされたhanscription activating factor for selenocysteine tRNA gene(Staf)と最も高い相同性を示した。recombinant proteinを作製、gel-shift法にてselenocysteine tRNA gene promoter上に存在し、転写促進に働くelement(AE)への結合を認めた。レポーターアッセイにて、同プロモーターの転写を促進することを示した。これらのことより得られたクローンはStaf mouse homologと考えられ、m-Stafと命名した。 次に乳腺の分化におけるm-Stafの役割について検討した。妊娠により乳腺細胞中にStaf活性が出現、授乳期がおわるまでその活性が維持された。またこれに呼応してselenocysteine tRNAの増加も認めた。
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Research Products
(1 results)