1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770558
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
和田 誠基 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (10301467)
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Keywords | カルシトニン / 破骨細胞 / カルシトニン受容体 / AUF-1 / ARE |
Research Abstract |
我々はマウス破骨細胞を用いて骨カルシウム代謝調節ホルモンであり,また骨代謝疾患の治療薬剤でもあるカルシトニンの作用機構に関して検討してきた.ごく最近まではヒト破骨細胞を生化学的側面から研究できる量を確保することは困難であったが,破骨細胞誘導因子とマクロファージ分化誘導因子を用いてヒト末梢血単核球から成熟破骨細胞をin vitroで作製できることが報告され,我々は本法で得た破骨細胞を用いてヒトでのカルシトニン受容体の制御機構も検討した.ヒト破骨細胞様細胞をヒトあるいはサケカルシトニンで24時間処理したところ用量依存性に[^<125>I]サケCT特異的結合能を減少させ,この変化は細胞膜表面でのカルシトニン受容体数の減少によることがScatchard解析により示された.ヒトカルシトニンはサケカルシトニンよりも約100-1000倍の高濃度でほぼ同程度の受容体数の減少をきたした。細胞内シグナリングの関与としてはphorbol myristate acetate(PMA)によるプロテインキナーゼC経路の活性化が細胞膜表面上の受容体数をカルシトニンの場合とほぼ同程度に減少させたのに対して,Forskolin,dbcAMP,cholera toxinによるプロテインキナーゼA経路の活性化が受容体数に及ぼす影響は軽度であった。CTはCTR mRNAの減少を誘導したが、この効果はPMA処理でも同様の効果が得られた。 またマウスでの検討ではカルシトニンによるカルシトニン受容体のmRNA低下作用は受容体遺伝子のmRNAレベルでの安定性の低下が最大規定因子と予想された。mRNAの安定性を支配する因子としてmRNAの3'非翻訳領域にあるAdenosine,Uridineに富む領域(AU-rich element:ARE)の存在が重要な意義を有することが示されつつある.このAREに結合する因子としてAUF1,HuD,HuRなどのタンパク質が最近明らかになっている.我々はヒトおよびマウス破骨細胞に対してカルシトニンで処理した場合にAUF1,HuD,HuRなどの因子の発現がどのように変化するのかRT-PCR法を用いて検討を進めており,H11年度にはこれらの研究に関しても進展が期待される.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ono K,Akatsu T,Murakami T,Wada S,et al.: "Mouse mammary carcinoma cell line(BALB/c-MC)stimulates osteoclast formation from mouse bone marrow cells through cell-to-cell contact." Bone. 23. 27-32 (1998)
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[Publications] Akatsu T,Ono K,Murakami T,Katayama Y,Nishikawa M,Wada S,et al.: "Chinese hamster ovary cells expressing α4β1 integrin stimulate osteoclast formation in vitro." J.Bone Miner Res. 13. 1251-1259 (1998)
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[Publications] Iitaka M,Miura S,Yamanaka K,Kawasaki S,Kawakami Y,Kakinuma S,Oosuga I,Wada S: "Increased serum vascular endothelial growth factor levels and intrathyroidal vascular area in patients with graves disease and Hashimoto,s thyroiditis." J.Clin.Endocrinol Metub. 83. 3908-3912 (1998)