1998 Fiscal Year Annual Research Report
多機能消化菅用テレメータリング・マイクロカプセルの開発研究
Project/Area Number |
10770638
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤川 亨 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70228972)
|
Keywords | テレメータリング・マイクロカプセル / 大腸 / 運動機能異常 / 内圧測定 |
Research Abstract |
本研究は各種大腸機能異常疾患における内圧、加速度を測定し、運動能の異常を定量的に解析し、同時にpH、温度の変化も測定し、運動能に及ぼす影響を定性的に分析し、大腸の運動能とこれらの因子との関係を明らかにし、各種大腸機能異常疾患の病態生理を解明することを目的とする。この目的が達成された場合、これら疾患に対する治療薬の効果判定を定量的に分析する予定である。そのため本年度は、測定装置である圧力、加速度、温度、pHセンサーを内蔵したマイクロカプセルを開発することに専念した。マイクロカプセルはセラミックの小型プリント基板上に作られたハイブリッドIC回路より構成され内圧、加速度、pH、温度を測定する各種センサーを内蔵する。作成上の問題点は、各種センサーの作動率とカプセルの発信する電波の微弱さにある。したがって、生体内での測定に耐えうるカプセルの開発に全力を挙げている段階である。来年度は、完成したカプセルを用いて生体における測定を開始する予定である。測定には大腸鏡とバスケット鉗子を使用し、カプセルを肛門より逆行性に挿入し、大腸の特定部位にカプセルを留置し測定を開始する。コントロールを10例、各種機能異常疾患をそれぞれ10例づつを予定している。これらの測定値をコンピュータを用いて統計学的に分析し、それぞれの運動能の違いを定量的定性的に明らかにしたい。
|