1999 Fiscal Year Annual Research Report
多機能消化管用テレメータリング・マイクロカプセルの開発研究
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10770638
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤川 亨 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70228972)
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Keywords | 大腸運動測定法 / telemetry |
Research Abstract |
1.腸管の運動機能測定を行うセンサーを内臓したマイクロカプセルの開発 マイクロカプセルの開発の概要は、セラミックの小型プリント基板上にハイブリッドIC回路を装着し、加速度を測定するセンサーを内臓させた。直径12mm高さ28.5mmの円柱状で、プラッシックの実装を加えカプセル状とした。バッテリーは、酸化銀ボタン電池を使用した。 2.動物実験による加速度センサー内臓カプセル測定能の検討 in vivoのおける測定の第一段階として、犬を用いた。1.で開発したカプセルを犬に経口摂取させ、カプセルの発信する電波をFMラジオ無線にて感知し、電波の強弱にて腸管内における位置を確認した。同時に24時間後にレントゲン撮影を行った。現在までに2頭に測定を行った結果、いずれも24時間後にカプセルは大腸へ到達していることが確認された。電波を連続的にモニタリングした。大腸内容の運搬時に発現し、盲腸からS状結腸まで肛門側に向かって高速に伝播する収縮波であるPeristaltic waveに相当すると思われる急激な加速度の上昇が、空腹時の盲腸および上行結腸において、約40分の間隔で約7分間にわたり断続的に発現した。この時の加速度は、最高5×10^<-3>mm/s^2で平均3×10^<-3>mm/s^2であった。この測定値をコンピューターに入力すると、移動した距離として平均10cm/hrの結果を得た。この測定法を用い、今後は腸管内圧測定を行うセンサーを内臓したマイクロカプセルを開発し、内圧と加速度の同時測定を行うことにより、腸管運動の伝播性収縮波と実際の腸管内容物の移動距離との関係を明らかにし、腸管segmentにおける運動生理の解明を行う予定である。
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