1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770641
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
太田 岳洋 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70203792)
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Keywords | 抗癌剤感受性 / 消化器癌 / 遺伝子 |
Research Abstract |
現在までの我々の研究から, (1) 変異型pS3を持つHL-60細胞に野生型p53遺伝子をtransfectすると5-FU(FdUd)に対する感受性が増大すること (2) 変異型p53をもつ胃癌,大腸癌症例が5-FU治療に抵抗性であること (3) 5-FUのtar get enzymeである細胞内のThymidilate Synhase(TS)のmRNA発現レベルが高値の胃癌,大腸癌症例が5-FU/CDDPによる化学療法に抵抗性であること (4) 臨床的に扁平上皮癌より化学療法に対する抵抗性が高い食道腺癌のTSmRNA発現レベルは食道扁平上皮癌より3倍ほど高値であること (5) TSのmRNA発現レベルが高い胃癌症例は予後不良であり,TSが予後因子の側面ももっていること (6) DNA修復遺伝子であるERCC1遺伝子発現レベルの高い胃癌症例は5-FU/CDDPによる化学療法に抵抗性であること (7) 人種により上記遺伝子の発現パターンが異なること が判明したが,本研究ではさらなるデータを集積し,より精度の高い感受性予言システムを開発して、臨床に応用可能な十分なqualityのprospective randomized studyを施行したい.
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