1999 Fiscal Year Annual Research Report
悪性腫瘍増殖に及ぼす体外循環の影響に関する実験的研究
Project/Area Number |
10770667
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
中村 宏 関西医科大学, 医学部, 助手 (40257944)
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Keywords | 転移性肺腫瘍 / 人口心肺 |
Research Abstract |
ラットの大腸癌の肺転移モデルを用い,体外循環施行群と非施行群での腫瘍径を比較し悪性腫瘍増殖に及ぼす体外循環の影響について検討した. 1,転移性肺腫瘍実験モデル-腫瘍細胞at colon aclenocarcinoma(RCN-9)の細胞浮遊液(1.5×10^6/50μl)を作成し,F344ラット(体重250-300g)の肺に直接穿刺注入し,転移性肺腫瘍モデルとした. 2,実験施行-腫瘍注入したラットを注入後3日目にエトレン吸入麻酔下に挿管し,エトレンにて維持麻酔下に超小型体外循環回路,低流量ローラーポンプを用いて体外循環を施行した.回路内充填量は約18cc必要であった.右頚静脈から挿入する脱血カニューレをtwo stage typeにすることで過度の陰圧による脱血不良を改善でき,約50ml/kg/minの流量を十分取れるようになったが,全てについて行うことはできず,流量は当初予定していた30ml/kg/minとした.長時間の麻酔の影響を回避し,余分な追加水分を減量するため体外循環時間を15分間とした. 実験群は体外循環施行群(1群)と非施行群(2群)の2群に分け比較した. 3,判定方法-腫瘍注入日,体外循環後(注入3日後),注入10日後には体重測定を行った.また,腫瘍注入後10日目に犠牲死させ,ホルマリン灌流固定後標本を作製した.1群では体外循環直後に体重増加,および血液の希釈が認められ,10日後の体重は最初の体重と比較し10%以上の減少を認めた.腫瘍径を両群間で比較したが,現時点では両群間で有意な差は認めなかった.
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