1998 Fiscal Year Annual Research Report
アンジオスタチン遺伝子導入による悪性神経膠腫における血管新生抑制に関する研究
Project/Area Number |
10770676
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野村 素弘 金沢大学, 医学部, 助手 (70293363)
|
Keywords | 血管新生 / アンジオスタチン / 血管内皮細胞 / 脳腫瘍 / angiopoietin / Tie |
Research Abstract |
我々の研究の目的は、脳腫瘍での血管新生を抑制することによって、脳腫瘍の増殖を抑制し、脳腫瘍の新たな治療法を確立することである。血管新生の抑制には、血管新生抑制因子であるアンジオスタチンの遺伝子導入法を用いる。 この際に、脳腫瘍細胞でいかなる血管新生因子が発現されているかを明らかにすることが、研究の基礎として必要である。そこで我々はまず、新たに同定されたチロシンキナーゼ受容体であるTie2とそのリガンドである血管新生因子angiopoietin 1(Ang1),angiopoietin 2(Ang2)の脳腫瘍細胞での発現を検討した。その結果、mRNAレベルでは、Ang1は、悪性度の高いグリオーマ細胞や血管の豊富な髄膜腫に、また、Ang2は血管の豊富な髄膜腫や血管芽細胞腫に強く発現していた。さらに、これら血管新生因子の受容体であるTie2はAng2と同様に血管の抱負な髄膜腫や血管芽細胞腫に強く発現していることが明らかになった。これら遺伝子レベルでの結果を参考に現在タンパクレベルでの検討を行っているところである。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] NOMURA M et al: "Endovasculare ewbolization of unruptured vertebral dissection with Cuglielni electrolytically detachable coils" J.Int Med Res. (in press).
-
[Publications] NOMURA M et al: "Percutaneous translummral Angioplasty for intractanial vertebral and/on baselar artery stenosis" Clin Radiol. (in press).
-
[Publications] 野村素弘ら: "言語運動領野グリオーマの手術" グリオーマの外科. 2-9 (1998)