1998 Fiscal Year Annual Research Report
胎児期における脳発達の3次元解析-超高磁場磁気共鳴画像(4.7テスラMRI)による立体的観察-
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10770703
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
木下 良正 産業医科大学, 医学部, 助手 (00258617)
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Keywords | fetus / germinal matrix / magnetic resonance imaging / 3-dimensional analysis / ventricle / virtual reality |
Research Abstract |
我々はホルマリンに固定された胎齢7週から28週の胎児12検体を用いて高解像度の胎児MR画像を撮像することにより脳室上衣下胚層の発達,退縮過程や脳室の三次元再構成及び体積を検討し若干の知見が得られた. 1. 脳摘出標本と3次元再構成は非常に良い相関を示していた. 2. 胎齢7週でも終脳胞,間脳胞,中脳胞,菱脳胞が明瞭に画像化できたが,GMLは検出できなかった. 3. 胎齢13週まではいわゆる'vesicular'パターンを呈し,中脳胞が認められた.17週より中脳胞が狭くなり,脳梁の発達に伴い脳室はbicornuate shapeを呈する。 4. 23週より前角は狭小化し拡大した後角のfetal typeを呈し,28週では後角もやや狭小化しadult typeに近づいていた. 5. 脳室上衣下胚層の体積は19週から23週にかけて急速に増加し23週でピーク体積2346mm^3に達していた.体積変化は過去の報告と一致していたが病理検体の収縮(収縮率は82.9±4.4%)を考慮すると我々の測定結果がより正確と考えられた. 7. 側脳室の体積は7週から23週まで徐々に増加し両側脳室の体積もこの時ピークを呈し2646mm^3であった.現在,以上の結果について英文論文作成中であり,さらに脳実質体積と脳室,上衣下胚層の体積の相関関係を解析中である. 学会発表 Three-dimensional MRI Analysis of Germinal Matrix using Formaldehude-fixed Fetuses 6th ISMRMシドニーホルマリン固定胎児を用いた脳室上衣下胚層の3次元MR解析 第26回日本小児神経外科学研究会 胎児脳室形態の三次元解析 第26回日本磁気共鳴医学会大会 MRIによる上衣下胚層および脳室発達過程の解析-Volumetric study.第28回日本神経放射線学会
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