1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770749
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
池田 健彦 浜松医科大学, 医学部, 助手 (10262817)
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Keywords | 星状神経節ブロック / 交感神経活動 / 圧受容器反射 |
Research Abstract |
昨年度,交感神経活動をヒトにおいて直接記録するマイクロニューログラフィー法の記録環境の整備および記録できる神経の場所の同定に重点を置き研究を行ったのを受け,今年度は星状神経節ブロック時における圧受容体反射について研究を行った。我々は,これまで星状神経節プロックの交感神経活動に及ぼす影響をヒトにおいてマイクロニューログラフィー法により直接記録して調べた。そして,交感神経ブロックである星状神経節ブロックが支配領域以外の交感神経活動を逆に亢進するという興味深い結果を得た(Ikeda T, et al.Anesthesiology84:843-850,1996)。この星状神経節ブロックによる支配領域以外の交感神経活動亢進のメカニズムの一つとして,星状神経節ブロックによる圧受容体反射の抑制が考えられる。そこで,我々は健康成人男性ボランテイアを対象として星状神経節ブロック時に脛骨神経における筋交感神経活動を導出し,同時に血圧をニトロプルシッドおよびフェニレフリンを静脈内投与により上下することにより,星状神経節ブロックの圧受容体反射に及ぼす影響を調べた。その結果,星状神経節ブロック時に注入する局所麻酔薬が圧受容器反射に影響を及ぼす傾向があることが推測された。今後はさらに例数を増やし,星状神経節ブロックの圧受容体反射に及ぼす影響を明らかにするとともに,局所麻酔薬の種類,局所麻酔薬の量が圧受容器反射に及ぼす影響について研究を進めていく予定である。
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