1999 Fiscal Year Annual Research Report
術中経食道心室および心房ペーシングを用いた左室拡張能の評価
Project/Area Number |
10770759
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田中 克哉 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (30263841)
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Keywords | 経食道心室ペーシング / 経食道心エコー / 左室拡張能 / 減速時間 / パルスドプラ法 |
Research Abstract |
経食道ドプラ心エコー(TEE)のプローベにペーシング電極を取り付け,術中経食道心室ペーシング(TVP)を施行し,ペーシング前後の血圧の変化と患者の左室拡張機能の関係を比較検討した。研究に同意の得られた心臓血管外科手術患者39名(年齢40から83歳)を対象とした。麻酔導入はフェンタニールで行い,気管内挿管後,セボフルラン、フェンタニールで麻酔維持した。気管内挿管後ペーシングリード(Medtronic社製5824A)を取り付けたTEEプローベ(アロカ社製UST-5228BS-5)を挿入した。平成10年度の研究結果を考慮し,TVPは心拍数100回/分,パルス幅50msecとし,乳頭筋レベルの左室短軸像を描出し胸壁に不関電極を貼りUnipolarで行った。ペーシング前にパルスドプラ法を用いて左室流入血流速波形を記録し,最大拡張早期血流速度(E)および心房収縮期血流速度(A),E波の最大速度から0になるまでの減速時間(DT),R-R間隔(RR)を計測した。左室拡張機能の指標とされるA/E,DT,DT/√<RR>,DTから算出した左室stiffness(Klv)の4項目を算出し,ペーシング前後に記録した平均動脈圧(MAP)の比(後値/前値)%MAPとの相関関係を調べた。結果を以下に記述する。 1 39名中31名でTVPが成功した。成功率79%,平均閾値(mA)は22.7±6.5(mean±SD)であった。 2 %MAPはKlvと最も強い正の相関関係を示した(r=0.844)。 3 %MAPはDT(r=0.704),DT/√<RR>(r=0.784)と強い負の相関関係を示した。 4 %MAPはA/Eと有意な相関を認めなかった。 以上よりKlvが小さくDT/√<RR>が大きい患者ほどTVP後にMAPが大きく減少することが解った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Katsuya Tanaka: "Simultaneous Transesophageal Echocardiography and Arial Pacing for Intraoperative Management of Mitral Regurgitation"Anesthesiology. 90・1. 305-308 (1999)
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[Publications] Hiroshi Kitahata: "The Feasibility of Gastrothoracic Ventricular Pacing During Transesophageal Echocardiography"Anesthesia&Analgesia. 89・1. 21-25 (1999)
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[Publications] Hiroshi Kitahata: "Feasibility of Gastrothoracic Ventricular Pacing During Transesophageal Echocardiography-Factors Influencing Successful Ventricular Pacing"Anesthesiology. 91・3A. A534 (1999)
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[Publications] Hiroshi Kitahata: "Transgastric Ventricular Pacing Using Transesophageal Echocardiographic Probe"Anesthesiology. 89・3A. A563 (1998)