1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770791
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉村 康秀 大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員 (60263307)
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Keywords | 半数体 / 精子細胞 / イントロンレス |
Research Abstract |
平成10年度においては、当初の予定どうりマウスにおいて5つの半数体精子細胞に特異的発現のみられる遺伝子について、ゲノムのクローニングとコーディング領域を含めたシークエンスを完了した。そのうちtestis-type Actin capping-protein α/Gsg3とHaspin/Gsg2の2つの遺伝子に関しては、それぞれについて興味深い事実を見出した。すなわち、前者に関しては5'上流に半数体特異的発現のみられる遺伝子に特徴的なCREMτ結合配列がシークエンスの結果確認された。またこの遺伝子はZoo Blottingの結果、広く哺乳類において保存されていることも明らかとなった。後者に関しては、コーディング領域を含む7.3kbに渡るシークエンスとサザンブロッテイングの結果、この遺伝子が全然別の遺伝子のイントロンの中に入り込んでいることが明らかとなった。現在それらデータを纏めて、それぞれについて論文作成中である。さらに、これらの遺伝子に関してはノックアウトマウスの作製を始めている。またそれらを含めた4つの遺伝子のヒューマンホモローグについても、まずサザンブロッテイングを行い、その存在を確認したうえでゲノムクローンのスクリーニングを行った。4つの各遺伝子についてそれぞれ複数個のポジテイブクローンを単離し、現在サブクローニングを完了しシークエンスを行っているところである。またサブトラクション法によってスクリーニングしたマウスの他のクローンについても、すでに30個以上の半数体特異的遺伝子についてマッピングを完了した。それに加えて5つの遺伝子に関して、PCRでイントロンレスであることを確認したので、ゲノムの解析にとりかかっている。
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