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1998 Fiscal Year Annual Research Report

尿路結石におけるオステオポンチンアンチセンスによる遺伝子治療についての基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 10770805
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

伊藤 恭典  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70295608)

Keywords尿路結石 / オステオポンチン / アンチセンス / 遺伝子導入
Research Abstract

上部尿路結石のシュウ酸カルシウム結石とリン酸カルシウム結石に含まれる主要な有機物質はオステオポンテン(OPN)とカルプロテクチン(CPT)であることがわかってきた。OPNは腎臓組織由来と仮定して同定したので、それを確かめるべく、OPNmRNAの腎臓内での発現をラットを用いてin situ hybridization法で調べた。正常の腎臓でも遠位尿細管細胞に散在してみられ、シュウ酸カルシウム結石形成を誘発するグリオキシル酸を投与すると、投与量や投与日数に比例して発現量は増加した。OPN蛋白もほぼ同様で正常腎臓でわずかにみられたOPNはグリオキシル酸の投与日数とともに増加した。
腎尿細管細胞とシュウ酸カルシウム結晶の接着は、結石形成過程における重要な因子であると考えられている。ラット腎尿細管細胞培養細胞(NRK-52E)を用いてOPNの発現をアンチセンスRNAを用いて選択的に抑制し、シュウ酸カルシウム結晶と細胞の接着に対する影響を調べた。遺伝子発現ベクター(プラスミド)のプロモーターが翻訳する方向と逆向きにOPNcDNAを挿入し、OPNのアンチセンスRNAを発現するプラスミドを作成した。リポフェクション法でNRK-52E細胞にアンチセンスRNA発現プラスミドを遺伝子導入し、導入された細胞だけを選択して培養した。この細胞のアンチセンス効果を調べるためにOPNの発現をウエスタンブロット法、ノーザンブロット法で検討したところ、十分な発現抑制効果が得られた。このアンチセンスRNA発現細胞を用いてシュウ酸カルシウム結晶との接着に対する影響を走査電子顕微鏡でみたところOPN発現が抑えられた細胞では、正常な細胞での接着に比較して、著明に少なくなっていた。この結果から、OPNはシュウ酸カルシウム結晶と腎尿細管細胞との接着に促進的な役割を果していると考えられた。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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