1998 Fiscal Year Annual Research Report
精巣腫瘍浸潤キラーT細胞の解析と癌拒絶抗原遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
10770817
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
末金 茂高 久留米大学, 医学部, 助手 (40235833)
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Keywords | HLA拘束性 / 細胞傷害性Tリンパ球 / 精巣腫瘍 |
Research Abstract |
1. 精巣腫瘍特異的キラーT細胞の樹立 精巣腫瘍患者の手術摘出組織より単核球をFicoil-Conray比重遠心法にて分離し、インターロイキン2存在下に長期培養し、Tリンパ球細胞株を樹立した。これをMHCの判明している自家癌細胞株および他の組織型(腺癌、扁平上皮癌など)に対する細胞傷害性を^<51>Cr release assay法、IFN-γの発現をELISA法にて検討し、精巣腫瘍特異的細胞障害性Tリンパ球、MHC拘束性細胞障害性Tリンパ球を樹立した。 2. MHC拘束性の決定 CTLのMHC拘束性を決定した。まず、自家癌細胞株および他の組織型の癌細胞株のHLAのtype CTL感受性を調べ、その中でHLA拘束性を同定した。ついで、そのHLA特異的抗体によりCTL活性が抑制される否かを解析した。さらに拘束性を示すHLA gene(今回の場合A0206)を自家癌細胞株よりクローニングし、各種アロタイプ癌細胞株にトランスフェクションすることにより、CTL活性が獲得されるか否かを解析した。 3. 自家細胞癌株のHLS発現の確認 同種の他の癌細胞株は傷害するが、自家癌細胞株を傷害しないものに対し、HLA-A locusのgenotypingを行い、クローニングベクター(pCR3ベクター)にクローニングした上で、COS7(サル正常腎細胞)にトランスフエクションし、HlA-A2発現の有無をFACSにて確認した。 4. 自家癌細胞株のTAP,LMP発現の確認 Gene Bank85 RING4、PSF2、RING10、RING12よりプライマーを作製し、RT-PCR法によりメッセージレベルでのTAP,LMPの発現の有無を確認した。
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