1998 Fiscal Year Annual Research Report
低分子量Gタン白質Rhoファミリーによる着床現象の制御に関する研究
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10770849
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
葉梨 秀樹 杏林大学, 医学部, 助手 (20301476)
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Keywords | Rho / Human decidual Cell / Implantation |
Research Abstract |
1)細胞培養法:SatyaswaroopおよびBravermanらの方法に従ってインフォームドコンセント後、手術時に採取した組織より増殖期、分泌期子宮内膜間質および妊娠初期脱落膜間質の培養細胞を作成した。2)免疫蛍光染色法:脱落膜培養細胞を1次抗体に抗RhO抗体、2次抗体にFITC標識goat anti-mouse IgGを用いて免疫染色した結果Rhoが陽性染色された。3)免疫組織染色:増殖期、分泌期子宮内膜および妊娠初期脱落膜を手術時に採取し、凍結切片を作成し、抗Rho抗体を用いてABC法で免疫染色、性周期によるRhoの発現の変化をみた。その結果Rhoは増殖期、分泌期子宮内膜の腺上皮に陽性染色され、間質細胞はほとんど染色されなっかった。妊娠初期脱落膜では、Rhoは間質細胞に陽性染色された。4)Westem-blot解析:妊娠初期脱落膜間質の培養細胞より蛋白を抽出し、SDS-PAGEにて電気泳動後ニトロセルロース膜に転写し、抗Rho抗体を用いてwestem-blot解析した結果約21kDaのRhoに相当するbandの発現が認められた。以上よりRhoが増殖期、分泌期子宮内膜および妊娠初期脱落膜に発現することが判明した。Rhoの発現部位は、妊娠初期脱落膜で間質に移行しており、着床現象に関与している可能性が示唆された。
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