1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770903
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
西野 宏 自治医科大学, 医学部・耳鼻咽喉科, 助手 (50245057)
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Keywords | G-CSF / IL-6 / 癌 / 浸潤 |
Research Abstract |
G-CSF,IL-6により頭頸部悪性腫瘍細胞の浸潤能が直接影響を受けていることを明らかにした。 NKO-1(高濃度G-CSF・IL-6産生細胞株:ヒト低分化上顎扁平上皮癌)、MMSI-1(ヒト低分化上顎扁平上皮癌)、NKO-3(ヒト中分化上顎扁平上皮癌)、NKO-4(ヒト高分化中咽頭扁平上皮癌)、NO-2(ヒト-1-顎悪性黒色腫)の細胞胞株をもちい,G-CSF,IL-6の上記頭頸部悪性腫瘍細胞株の浸潤能に対する効果を検討した。浸潤能は24穴BIOCOAT MATRIGEL Invasion Chamber plateをもちいてインベージョンアッセイをおこない測定した。走化因子はfibronec+in(25μg/ml)をもちいた.各細胞株の間においても浸潤能の差を認め,高濃度G-CSF・IL-6産生細胞株NKO-1にNKO-3やNKO-4に比べ有意に高い浸潤能を認めた。またいずれの細胞株においてもIL-6により浸潤能の亢進を認めた。特にMMSI-1、NKO-3、NKO-4、NO-2においてはIL-6濃度500〜10,000U/mlで濃度依存性に有意な浸潤能の亢進を認めたが、20,000U/mlでは逆に10,000U/mlより低い浸潤細胞数であった.一方G-CSFは有意にNKO-1の浸潤能を亢進させたが、他の細胞株には変化を認めなかった.高濃度G-CSF・IL-6産生NKO-1細胞における抗G-CSF抗体の浸潤能への影響は認めなかったが、抗IL-6抗体100μg/mlでは有意に浸潤能を低下させた.
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