1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10770924
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
神戸 孝 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80262658)
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Keywords | 狭隅角 / 前房深度 / 毛様体 / 水晶体厚 / 超音波生体顕微鏡 |
Research Abstract |
本年度は人眼において狭隅角化が毛様体萎縮に伴って生じることを証明した。 最初の研究として網膜色素変性症の患者と年齢性を一致させた正常眼をもつボランティアにインフォームドコンセントした後、A-モードエコーと超音波生体顕微鏡検査を施行(狭隅角=前房深度の減少)。得られた前房深度、水晶体厚、毛様体厚を両群で比較したところ有意に網膜色素変性症眼では前房深度が小さく水晶体は厚く毛様体は萎縮して薄かった。さらに毛様体厚と水晶体厚と前房深度の間には有意な相関が認められた。これらの結果より網膜色素変性症眼では毛様体の萎縮に伴い前房が浅くなっていることがわかった。 次に狭隅角眼(閉塞隅角緑内障を含む)に対して同様の研究を行った。その結果、狭隅角眼は正常眼と比較して有意に前房は浅く水晶体は厚く毛様体は萎縮して薄いことがわかった。さらに毛様体厚と水晶体厚および前房深度の間には有意な相関関係が認められた。これらの結果から狭隅角眼の発生には毛様体萎縮が関係していることが分かった。
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